2023年モデルの楽ナビは人を選ぶかも? 「AVIC-RZ520」を以前のモデルと比べてみるレビュー
- 2023.12.04
- ハードウェア
購入したものの自分には合わず前モデルにしてしまったのでちょっと使ってみたメモとして残してみます。
以前のモデルよりいいところ
検索がオンライン対応になった
Naviconを使うなどしてごまかしていたキーワード検索の弱さが一気に強化されたように感じます。
例えば牛丼チェーンの吉野家は「吉野家 ◯号線△△店」などという店名が多いのですが、「吉野家 △△」などで一発で引けるなどあいまい検索が便利です。
公式的には「東京 水族館」などというキーワードも使えるとありますが、自分の使い方では詳細な店名を覚えていないチェーン店のあいまい検索にいいかなと思いました。
フリック入力ができるようになった・変換がかしこくなった
前のモデルではなぜかマルチワード検索でのみフリック入力ができていましたが、今回からキーワード入力系がお出かけ検索に統合されたことでフリック入力で目的地検索ができるようになりました。
また、マルチワード検索などで今までに変換していない単語については予測候補が一切出てこなかったのが、変換したことがない単語も予測候補として表示が入るようになりました。
オンラインで予測変換を引いてるのかはわかりませんが地名やチェーン名などにも対応しており、素早い目的地検索ができるようになっていると思います。
Doメニューが使いやすい
ホームメニューに入った直後のトップ画面が特に使いやすくなっています。
トップメニューに入ってワンタップで「コンビニ」「ガソスタ」が探せるのがかなり大きいと思います。
下に並べることのできる4つのショートカットもカスタマイズ幅が大きく素早くソース切り替えや目的地検索にもぐれるのが便利でした。
BluetoothでAAC対応になった
AV側のソフトウェアが一新されたようで、今までSBCコーデックのみ対応だったBluetoothオーディオソースでAACに対応したようです。
大きな変化だとは思いますが、対抗のケンウッドが5年前以上前からapt-Xに対応していたり最近はLDACに対応していたりと遅すぎる印象はあります。
だいたい、AAC自体は1DINのオーディオメインユニットではできているのにそれより6倍くらいも値段の高いナビで対応していなかったのが謎ではあります。(デコーダーはずっと積んでるのに)
ただ、44.1kHz転送ですし音質がいいとは言い切れないのがカロッツェリアクオリティなのかなと思います。
テレビ端子がVR1になった
テレビのアンテナ端子がHF201からVR1になりました。
これでパイオニア、ケンウッド、パナソニックの社外ナビ御三家の地デジアンテナがVR1で統一されたことになりますので載せ替えの負担が将来的に減っていくと思います。
欲を言えばGPS端子もGT5で統一していただければありがたいですが、地デジ端子が揃うだけで4本も必要な変換ケーブルを用意するコストが減って助かります。
Bluetoothマルチポイント対応になった
スマートフォンを2台同時接続して着信待ちができるようになっています。
また、Bluetoothテザリングが使えなくなったことと表裏一体感もありますがハンズフリーをする機器でBluetoothテザリングをする必要がなくなっています。
ハンズフリーで発信する場合、どのスマートフォンから発信するかを選択できます。
以前のモデルより悪いところ
AV画面の映像ソースで時計が常時表示できなくなった
個人的にはこれのせいでメインナビになることはありませんでした。
TV画面やHDMI、USBなどの映像系ソースを全画面で表示しているときに時計を重ねて表示する機能(映像画面時刻表示設定)ができなくなりました。
設定画面からごっそり消えています。
一応、全画面のAV画面でも一回タッチすることでUIと一緒に時計表示はできますがそうじゃないんだよなあという気持ちが大きいです。
たぶん、AV側のUIの一新(サイバーナビに近くなった)があったのでその時にオミットされたものだと思います。
これが復活してくれないとスズキ車に多い時計なしのクルマには乗せるのが難しいので次モデル以降で復活してくれることを願います。
走行中にAV画面で放置するなと言われればそうですけど、ナビ機能を使ってない時に同乗者がTVを見てるなんてシチュエーションよくあると思うので…。
関係ないですけど、パイオニアは何か機能が増えたら代わりに何かが減っているということが多い気がします。
ケンウッドなどは一度追加したこういう細かい機能はソフトウェアを大幅に変えても消すことはあまりないというイメージです。
ちなみに、地図画面の時計をタッチすると全画面で時計を表示する機能もこっそり消えています。
今回のモデルはセンターコンソールの時計としての機能を軽視したものになっていると言わざるを得ません。
こちらは旧モデルのAV画面です。時計表示位置が地図画面と統一されており、設定から映像系ソースでも常時表示が可能になっています。
新モデルになるとサイバーナビと似たUIになり、時計が右上に移動します。
テレビやDVD・USB・HDMIなどの映像系ソースでも同様に右上に表示され、常時表示はできません。
映像をタップすることでこのUIと同時に表示することはできます。
タッチキー
今モデルから全面フラットになりタッチキーになりました。
一応凹凸加工されており、どこを触っているかはわかるようになっているのですが、その凸凹を触っている時点でタッチされた判定として入力されているのでそれは必要なのか?という疑問があります。
そして長押し機能が廃止されました。
曲の早送りやナビ画面の消灯などの長押し機能が使えなくなっていますので、実質タッチキーになったことで物理キーよりできることが見た目より多く減っています。
トラック前後キーもショートカットキーになりカスタマイズできるとのことですが、トラック前後以外を割り当ててる人がどれくらいいるのかはよくわからないところではあります。
ステアリングリモコンがあったらトラック前後がなくてもいいってことかなとは思いますが、助手席の人が操作するのが面倒では?という思いもあります。
スマホ経由でのネット接続手段がWi-Fiテザリングのみに
Bluetoothでのインターネット接続ができなくなりました。
オートメーションでBluetooth接続をトリガーにWi-Fiテザリングをつける設定にしていますが、Wi-Fiテザリングは電池消費が激しいのが微妙なところではあります。
ネットワークスティックを使ってほしいのはわかりますが、Bluetoothテザリングも併用できるようにするかケンウッドのようにハブアプリと通信する方式にするなど何かしらBluetoothでのインターネット接続手段を残してほしかったです。
物理キーの減少・イジェクトの難度
これはRZ520には直接関係ないのですが、ディスクドライブを搭載しているモデルを含めた全モデルでイジェクトボタンがなくなっています。
CDの入れ替えにDoメニューに入ってイジェクトメニューに入る必要があって面倒くさいです。
ミュージックサーバー(CD録音)のオミット
これもRZ520にはディスクドライブがついていないので関係はないのですが、ミュージックサーバー機能(CD録音機能)がなくなっています。
こちらもケンウッドは可逆圧縮録音に対応するなど機能拡充の方向に向いているので、真逆の対応となっています。
ワイドDINモデルの意味がない
今回のモデルではワイドモデルでも下にキーがあり、右側にキーが来ることはありません。
ワイドDINのメリットはキーが押しやすくなることだと思いますが、そのメリットを捨ててパーツの共通化に走ったようです。
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