トラモジ用PCチューナーのまとめと録画の雑記

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CATVトラモジ録画をかれこれ5年くらいしてきたので知見をメモしておく

トランスモジュレーション対応PCチューナーまとめ

PCIe(内蔵)タイプ

サーバーなどを作ってる人にはこちらのほうが良いと思う。
ラズパイを使いたいなどの特殊な理由がない限りはおすすめ。

Digital Devices Max M4

ISDB-C/ISDB-T/ISDB-S/DVB-S/DVB-S2のほか海外規格併用タイプ・4チューナー・フルハイト

ドイツ製のたぶん一番安定するであろうチューナー。BS/CSやスカパープレミアムなども全部入りで利用者も多く5chでの情報も多い。

TBS6281SE

DVB-C/T2/T併用タイプ・2チューナー・ロープロ対応

私のメインチューナー。なんだかんだ5年間耐え抜いて安定している。
多少Dropが出やすい気がしたけどブースターを入れてからは安定しているのでレベル管理をしてれば問題ないはず。
録画ログについてはここらへんを見ると現状がわかるかも。

TBS6205

DVB-C/T2/T併用タイプ・4チューナー・ロープロ対応

TBS6281SEの4チューナー版、基本的にはチューナーパーツが2個増えただけでコントローラーICなどは一緒に見えるので安定度は同じくらいかと。

TBS6205SE

DVB-C/T2/T/C2、ATSC1.0、ISDB-T/C併用タイプ・4チューナー・ロープロファイル対応

今まではDVB-Cとして受信していたが、このモデルから正式にISDB-Cにも対応した。
ついでにISDB-T(パススルー)にも対応。拡大画像だとSONYの文字が入ったチップが4つついているのでSONY製チューナー搭載っぽい。
製品ラインナップと受信できる放送波から見るにCXD6821GLを採用しているっぽい。
コントローラーIC自体は従来モデルから引き続きLFE3-17EA-6FTN256Cが続投されているので、地雷ってことはないと思う。

TBS6209SE

DVB-C/T2/T/C2、ATSC1.0、ISDB-T/C併用タイプ・8チューナー・ロープロファイル対応

ファンがついていてチューナーICを確認できないが、受信できる放送波が同じなのでTBS6205SEのチューナーを8つにしたやつだと思われる。

受信できると思われるがおすすめできないチューナー

USBタイプ

一般的にPCIeタイプより安定度が劣ることが多いので出張録画などにどうぞ。

MyGica T230C

DVB-C・1チューナー・USBスティック

安価だったので案外購入者がいたチューナー。
ググれば情報が色々出てくる。
Bondriver_BDAで工夫が必要なことがあるが、概ね受信できている模様。

MyGica自体はS270というモデルをPX-S1UDとしてPLEXに卸していたので信用できないというわけではない。

TBS5520SE

DVB-C/DVB-S/DVB-S2/ISDB-Tほか・1チューナー・USBボックス

TBSでトラモジをまともに受信できる唯一のUSBチューナーだと思う。
ただし、ISDB-TとBondriver_BDAで使うとチャンネルロックしないことがあるとか、ドライバの最適化が不十分でブルースクリーンになることがあるなど常用には向かない印象。
CrazyScanなどの一部ツールを除いて、どの放送規格を拾うかモード切替が必要。

受信できると思われるがおすすめできないチューナー

  • TBS5610
    USBスティック型の1チューナー。
    安価につられて一番はじめに購入したがDropが頻発して使い物にならなかった。
  • TBS5580
    Common Interfaceつきの1チューナー。Common Interfaceが必要ないため購入する意味がない。

雑記

BSパススルーとBSトランスモジュレーションとBSアンテナ受信と

CATV受信をはじめるとこの3種類の方法(光化が済んでいない場合はBSトランスモジュレーションかBSアンテナ受信)で受信ができる。
BSパススルーとBSアンテナ受信は混合して共存できないため、BSトランスモジュレーション+BSパススルー or BSアンテナ受信の2パターンが共存可能。
CATV設備を使うメリットは局側に設置されている120cm程度のアンテナを利用できること。局側が2拠点受信をしておりヘッドエンド監視でアンテナ切り替えを行っている場合もある。
また、局の受信拠点と自宅が離れている場合はゲリラ豪雨などの局地的大雨で自宅とCATVが同時にDropするリスクが減る。
逆にデメリットは一部チャンネル(特にBS新局や専門チャンネルと競合するスカパーチャンネル)がわざとカットされている可能性があること。

個人的おすすめは「BSトランスモジュレーション+BSアンテナ受信」。
我が家では宅内壁裏の同軸はパススルーを流しておいて、壁端子から出した信号から地デジのみ分波→BSアンテナを混合してPCまで引っ張っている。
混合設備を室内に置くことで豪雨時にはアンテナ受信を捨ててパススルーに切り替えることもできる。
2系統化することで、普段はアンテナ受信しておいて豪雨の時にすぐに別の系統に切り替えることができるようになるなど実質2拠点録画と同じ効果を得ることができる。
また、2系統を同時録画しておいて万が一Dropが起こった場合はあとでTSファイルをマージすることもできる。(多少TSの中身が違うので工夫が必要だが)

CS、CATVから見るかCSから見るか

これはCS(スカパー)のほうがオススメ。(ただし局にもよる)

最近は多チャンネルの影響で、CATVではMPEG-2 9Mbpsくらいで放送されている事が多い。
物理チャンネル1chを64QAM(物理チャンネル1chあたり29Mbps程度) を3サービスで分けるとこの値になる。
実は規格上は256QAM(物理チャンネル1chあたり39Mbps程度)やAVC放送もできることにはなっている。
実用上のアンテナレベル確保やSTB機種でAVCや256QAMを採用してる局はあまりないイメージ。

MPEG-2 9Mbpsだとスカパー(110度)より少し高いビットレートになっている気がするが、エンコーダーの性能が下なのでビットレート以上にブロックノイズが目立つ。

また、再送信ではなく自主放送の扱いになるのでJ:COMなどの大手以外だと無料放送がない、字幕放送の付加がない場合がある、スカパーオンデマンドの利用ができない、C-CASの処理が面倒などの面が(4K STBの一部機種だとそもそもC-CASが発行されない場合も)ありトランスモジュレーションの録画はあまりオススメできない。

ただし物理的にアンテナをつけれないなどの事情がある場合や料金がスカパーより安価になる場合は検討してもいいかも。
スカパーは基本料ぶんの元が取れるかが分水嶺になるのかな。(ケーブルテレビだと単チャンネル追加でも基本料分は区域外再放送の料金に投げられているので)

録画容量の話

地上波・BSの録画物の中身は(ほぼ)同じだけどトランスモジュレーション経由のほうが少しだけ容量がデカくなるのでよほどのことがない限りパススルーのほうを残す方が良い。
これはTVTestで見れるいわゆる「地上分配システム」のデータを「有線分配システム」のデータに差し替えたり、STB向けの制御データを配信していたりするため。
また、「0x002F」のPIDで多重フレームヘッダ用の信号が500Kbps程度で配信されており容量を結構食う。
録画後には必要ないので捨ててもいいけど面倒。

ちなみにSTBでは利用できないがワンセグやワンセグ向けデータ放送もまるまるTSに残っており、こちらは地上波と同じくB-CASなしでも見ることはできる。