2.5万円でデレステ端末最適解「NVIDIA SHIELD K1 Tablet」レビュー

2.5万円でデレステ端末最適解「NVIDIA SHIELD K1 Tablet」レビュー

いや~。円高ですね。個人輸入が捗る季節になってまいりました。
この円高の時期に1台輸入してやろうと思い、Amazon.comからSHIELD K1 Tabletを輸入しましたのでそのレビューをと。

ちなみに、「SHIELD Tablet」という黒い箱に入ったペン付きのモデルチェンジ前のモノが国内で販売されていました。
バッテリーの発火の恐れがあり回収など騒動になりましたが、こちらとは別のモデルです。

廉価版のモデルチェンジとして199ドルで昨年発売された「K1」がつくモデルです。
ペンケースがなく、充電器付属がありません。外箱が白です。
一部個人サイトではごっちゃになっていますがお間違えのないよう。

「NVIDIA SHIELD Tablet K1 8 インチの Android ゲーミングタブレット 並行輸入品」をAmazon.co.jpで検索

購入と合計金額

めちゃくちゃ安いです。もともとNVIDIA製のタブレットは独自のSoCを搭載していて安いのですが、廉価版になりやたら安くなっています。

10/07追記)アメリカAmazonで品薄状態が続いており、在庫は復活していますがPrime会員にならないと購入できないこともあるようです。
UKAmazon(170ポンド)などでも購入できることがありますので参考までに。

04/19追記)終売へ向かっているかメーカー在庫切れのようです。
並行輸入品は在庫がありますが値段が上がっていくことも考えられるので購入はお早めに。

すぐに欲しい場合は、先ほどのAmazon.co.jpで。
1~4週間待てるよって人はAmazon.comで。
円安の時期は並行輸入品と個人輸入の価格があまり変わらない場合があります。
Amazon.co.jpの「Amazon.co.jp 配送センターより発送されます」と記載してある出品はAmazonと同じ返品基準(初期不良があった場合返品が必ずできる)となっています。
差額が1000円程度なら保証と考えて並行輸入品を買うのも検討してみてください。

Amazon.comで購入される場合、輸入方法はぐぐったら出てくると思います。基本的にはAmazon.co.jpとインターフェースは同じです。

金額ですが、私の場合「発送遅れてすまんな。送料と手数料タダにするから許してや。」と言われたのでタダになりました。
あまりに発送が遅い時はGoogle翻訳とメール使って問い合わせしてみるのがよさげです。

このうちImport Fees Depositに消費税等が含まれます。
今回は1685円中859円が商品到着から一ヶ月半後に返金されました。
最終的な金額は21890円になりました。

JPY決済だと不安定な為替の今でも最終的な価格は変わりません。返金になっても為替損することもないです。手数料高いけどオススメ!

充電器がないのでmicroUSB対応充電器を持ってない人はAukeyあたりのものを買っておきましょう。

海外のみの販売モデルですが、無印SHIELDの影響かきちんと技適を取得しています。
詳しくは総務省のHPでこのモデルの型番「P1761W」を検索していただければわかると思います。
日本国内での使用は電波法に引っかかることなく使えます…。

ベンチマークを測ってみる

まずはともかくベンチマークを測ってみます。
Antutuベンチをとってみました。

スコア的にはGALAXY Note5より少し上といったところです。
総合スコアでは、Nexus 6PやXperia Z5(どちらもスナドラ810)よりも上になっています。

ベンチマークの割にホームに戻るときなどカクつきが起こることがあります。
デフォルトで有効になっているスクリーンセーバーが重くなる原因のようです。
ホーム画面に戻るとき、Twitterなどのアプリ起動時に動作が重くなるときは、設定からスクリーンセーバーをオフにしてみてください。

デレステをやってみる

個人的に、デレステは国内産のゲームとしては今のところ一番スペック食いだと思っています。
普段はXperia Z3でやってますが、最近アプリが増えてきたせいか3D軽量でも熱ダレします。

発熱は?

多少の発熱はあります。3D標準でGroove想定4曲連続プレイしてみました。
熱ダレ原因のコマ落ちは確認できませんでした。
もともとグラフィックに余裕があり、SoCを発熱するほど回していないのだと思われます。

Android 7.0アップデート後、再確認してみました。
ドットバイドットPV視聴(通常の3D標準プレイ環境よりも負担が高い状況)で、1時間ほど連続で閲覧したところでコマ落ちが発生しました。
ただし、Amazonで売っているレザーケースをつけた場合です。裸運用の場合はもう少し発熱が抑えられます。
触れない、ヤケドするというほどの発熱をすることはありませんでした。
コマ落ちをしはじめたら冷やすため10分休憩するなどしたほうがいいと思います。
発熱によるタッチ不良が起こることはありませんでした。

タッチ性能は?

タッチパネルで抜けがあるという報告がいくつかあります。
うちの個体では再現されませんでした。

複数台試用したところ、どうやら個体差ではなく全個体共通のようです。
ロングノーツ抜け、無反応、誤反応について詳しいことはTogetterのほうにまとめがあります。
MAS+、スライドフリックできます。

MASTERフルコンも狙えると思います。(なお、じつりょくがたりない)
下にプレイ動画をいくつか貼っています。参考までに。
液晶保護フィルム、ガラスフィルムなどを貼るとタッチ性能が大幅に落ちるようです。
できることなら裸での運用、液晶保護はフラップ式のケースをオススメします。

ちなみに、タッチパネルのセンサーキャリブレーションユーティリティが隠し機能で搭載されています。
設定アプリからタブレット情報を開き、モデル番号を何回かタップすると入れます。
「Touch」をタップ後「START」をタップすると自動でキャリブレーションされます。
この時、タッチパネルには触れないように。完了後、再起動したらキャリブレーション結果が適用されます。

画質は?

1980×1200のフルHDディスプレイ(たぶんIPS)を搭載しています。
また、色温度やガンマ、コントラストなどの調整ができます。好きな画質に変えれるのはGOOD。
外部出力としてHDMI出力も備えているのですが、16:9にADB経由で変えてあげないとドットバイドットにはなりません・・・。
コンソールモード(本体モニタを無効化した上でHDMI出力の解像度をドットバイドットにするモード)に設定したら、テレビにレターボックス無しで表示されます。
その上で、ドットバイドットバッチをパソコン上から動作させればドットバイドット駆動のMVをテレビで見ることができます。
デレステアップデートによりドットバイドット駆動は、「3Dリッチモード」に設定した上、「高解像度」に切り替えするとドットバイドットになるようになりました。
ただし、リッチ専用演出曲の再生でコマ落ちが発生します。

ただ、HDMIも本体ディスプレイとは別に画質調整ができ、キャプチャ勢は白飛びを抑えたりということが本体出力側でいじれます。CEC対応はナシなのが少し残念なところ。
Android7.0アプデに伴いCEC機能が実装されました。
テレビリモコンを使った基本操作、タブレット側からのテレビ電源操作ができます。

ちなみに色空間はRGBリミテッド出力です。

ジャギジャギモード(最低画質)にはなりません。
root化してGPU偽装をしなくても綺麗なMVを楽しむことができます。
デレステの最適化は、Snapdragonシリーズ、Exynosシリーズ(サムスン設計。GALAXY中心に搭載)、Tegraシリーズ、Atomシリーズの国内で一定数取り扱いがあるSoCに対応しているようです。

ただ、本体バージョンによってはプレイ時にカクつくことがあります。

音質は?

本体はステレオ+バスレフです。とは言えスマホより多少いいかな程度。
低音はバスレフ効果かわかりませんがまあまあ出ます。高音が結構シャカります。
中音域、ボーカルはスピーカーの大きさの割に聞き取りやすいです。音量は結構大きめ。
風色メロディをはじめ、ピアノ+ボーカルのバラードなどはホントにこのちっこいのから出てるのか?っていうくらいの音質です。
もちろんイヤホンジャックがあるので外部スピーカーやヘッドホンで聞くといいと思います。

バッテリ持ちは?

使ったところいいような悪いような…。なんとも言えない感じです。
これは何ヶ月か使ってみないとわからないので後回し。
とは言え、充電無しでピクシブ巡回、デレステいじりを1日したところでのこり30%程度。

音ズレはないのか?

音ズレは感じられません。
タップ調整をかけたところ、Z3と同じ17に落ち着きました。
ただ、若干カクつくことがあります。プレイに支障があるほどはカクつかないので、設定をいじれば(電源プランをバランスから高パフォーマンスにするなど)解消できるものと思います。

NVIDIAならではのゲーミング機能

曲がりなりにもゲーミングタブレットなのでゲーミングなりの録画機能がついています。
NVIDIAお馴染みのShadowPlayのタブレット版「インスタントリプレイ」が目玉機能になります。
通常の録画やTwitchでの配信(著作権的に危ないのでおすすめしない)もできます。
デレステの録画を試しましたが、高設定(720p30)でコマ落ちなく録画出来ました。
インカメやマイクは自分でオンオフできます。
音声はXperiaと違い、内部ミキサーからパクってくるので本体録画の中でもピカイチの音質だと思います。

また、アプリごとにパフォーマンス設定がいじれます。
デレステ向けのアプリ最適化データもプリセットされるようになりました。

この機能かなり使えます。

最後にもう一つだけ。このモデルはアップデートが頻繁にあるようです。
ほぼ2ヶ月おきにアップデートが出ており、タッチレスポンスの修正など通常のタブレットでは無視されるような部分がアップデートによって補正されます。
6.0へのOSアップグレードもあったので、セキュリティ面でも他のタブレットの一歩先をいけます。
Android7.0へのアプデが2017年2月10日配信されました。デレステへの影響はなく、むしろ軽くなったのでは?というぐらいの感じでした。

デレステにおすすめ

デレステ端末としてのコスパは最強です。
個人的には、デレステ最適端末と言われているXperia Z4Tabletよりは上です。
スナドラ810端末も見ていたのですが、どれも熱ダレがひどいということ。
またゲーミングモデルならではのアップデート、録画機能が強い。
マット質な裏面は滑りにくく置きプレイにも良さそうです。
心配な面は、電池持ち、国内販売されていないこと、メモリがすこし少ないこと、少し重量が重いこと(356g)ぐらいでしょうか。
ただデレステをやるにはメモリは十分ですし、重量以上のメリットがつめ込まれていると思います。

実際にプレイしてみた動画

設定について

何回か質問をいただくことがあったので自環境での設定をまとめておきます。
設定を開くをクリック・タップで展開します。

▼ 設定を開く

 

デレステ以外のゲームの話

デレステプレイヤーとしての感想を結構書きましたが、それ以外のことも。
専用コントローラー(60ドル)を買うと、いろいろゲームができます。

SHIELD限定のゲーム(Portalなど)もあります。
コントローラーがなくても、WoTなど最適化されたゲームがたくさんあります。
やたら画質が綺麗に出るのは最適化+NVIDIAの努力かな?

ほかにもGeForce搭載PCを母艦としてリモートプレイができる機能もあります。
Titanfall、Evolve、LoL、ダクソ、CoDなどのPC版を手元でプレイできるようになります。
ベータですが上下5Mbpsの回線があれば外出先でもできるようです。

普段使いのタブレットとして

フラッグシップモデルなみの性能を持っているだけあってなんでもサクサク動きます。
加えて、動画再生支援がどうやら強いみたいでHWデコードの再生で本体が熱くなりにくい。

マグネットにも対応しています。
Amazonあたりでマグネット付きのケースを買うと、閉じるだけでスリープに入り電池の節約に。
電池持ちが微妙な端末なので保護のためにもバッテリ保持のためにも買っておくのがよさそう。
無印SHIELDタブレットとカメラの位置を含め外側の違いはなく、カバーに互換性があります。
ペンホルダーの有り無し以外は同等品と考えてもらって大丈夫です。
と言っても、k1用と表記されているケースでもペンホルダー部に穴が開いているものがほとんどです。

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意外だったのは、GPS搭載でやたら測位がはやいこと。
室内でも30秒ほどで測位し6個ほどの衛星を見つけます。誤差が10mほどでした。
Mapfanなどオフラインナビアプリを使ってナビにするにはよさそうです。

また、別売のスタイラスペン(20ドル)を買うとお絵かき端末にもなります。

筆圧検知もあるらしく簡単なお絵かきまでできるのはすごい。

やっぱりコスパ最強

記事の内容ももう終わりなのですが、なんといってもこれにつきます。
200ドル(2万円ちょっと)でこの化物スペックのタブレットが手に入ると考えると恐ろしいくらいです。
2017/01追記)昨年は中華端末の価格破壊が進みました。記事執筆時よりSoCも進化しコスパだけを見れば中華S820端末には勝てないと思います。
HDMI出力や録画機能などに魅力を感じる人以外は素直に別の端末にするのが良いと思います。
ただし、S820搭載タブレットはマトモな製品がないので、タブレットサイズの端末が欲しい人はやっぱりSHIELDタブがいいかなと思います。(追記ここまで

現時点でHDMI出力(MHL含む)のできる端末のなかで3D描画能力が一番高いデバイスだと思います。
KALOS2もHDMI出力できるのですが、3D描写能力が本機より低いようです。

NVIDIAとしてはバッテリ騒動の罪滅ぼしなのかな?とは思いますが、出来はいいと思います。
オプションを買うと使いみちが広がりまくりです。オプションはちょっとお高いですが。
ちょっと尖ったタブレットですが、ガジェットオタクにはたまらないような端末だと思います。
良い使い道を見つけて快適なゲームライフ(デレステライフ)を送ってみては?