IIJmioの激安モバイルルーター「AIR-U AIR-tra1」を試してみるレビュー

IIJmioの激安モバイルルーター「AIR-U AIR-tra1」を試してみるレビュー

IIJmioの会員限定で変なルーターが投げ売り価格になってたので購入してレビューしてみます。

端末スペック

まずはカタログスペックをおさらいしておきます。
モバイルルーターといいつつ魔改造Android端末にくくられるものですので普通に変なスマホに近い分類の端末となります。

SoCはSnaodragon 215、メモリ2GB、ストレージ16GB、バッテリー3900mAhなどとなっています。
Snaodragon 215は2020年~2022年頃に発売されたガラホと呼ばれるAndroidフィーチャーフォンによくSoCを積まれていたものです。

モバイルルーターとして大型のタッチパネル搭載、IPX4程度の防水などモバイルルーターとしてのカタログスペックは高めに思います。
USBはType-C、SIMはnanoSIMと未だになぜかmicroSIMのモバイルルーターが多い中でSIMの使い勝手も良いです。

バンドに関しても国内4キャリアのプラチナバンド含めた主要バンドには対応していて対応していないのはB11、B21、B42くらいになります。

IIJmioの会員限定機種変更価格で980円(送料込み・手数料無料)となっていますが、定価は32,780円です。
32,780円だとしたら買いません。

イ◯トのWiFiとかそういうところで使われているモバイルルーターといえばなんとなく雰囲気が掴めると思います。

開封

箱を開けると本体、SIMピン、説明書が出てきます。
本体の下には充電用のUSB A-Cケーブルと、OTGケーブルが入っていました。
OTGケーブルだけでも100円ほどの価値があるので実質900円以下と言っても過言ではないかな?

ハードウェア

赤色が映える筐体です。

裏面にはIMEIシールが初期では貼られています。
また、技適関係など法的表示は箱に書いてあるほか本体に直接プリントされています。
設定画面の端末情報からでも確認できます。

ベースモデルを調べてみるとGlocalMeのG4 Proという中国のモバイルルーターのようです。
ベースモデルからの変更点としては外側にケースをつけて防水化とソフトウェアをローカライズの2点だと思われます。

重量は実測で193g。かなりずっしりとしています。
よくよく考えるとメインで使っているGalaxy SシリーズやiPhoneの無印モデルより重たいので当たり前といえば当たり前ですが。

気になる点が数点。

まず、防水性能を保つためだと思われますが端子およびSIMスロットにガラケーや初期の防水スマホを思い出す防水キャップが付いています。
SIMスロットに至っては防水キャップの奥にSIMピンで開けるタイプのSIMスロットがあり、
充電用にワイヤレス充電とまではいかないまでも卓上ホルダ的なものがないと不便かなと思います。
特に本機はUSBテザリングに対応していますが、USBテザリングを利用するためには防水キャップをぶら下げた上でケーブルを接続する必要があり見た目が悪い上に耐久性も良くなさそうなのが残念ポイントです。

次にボタン部の周辺ネジが丸見えなところ。
デザインなのか本当に固定しているネジなのかはわかりませんが、音量ボタンと電源ボタンの左右に黒のトルクスネジがついています。
アクセントといえばそうなのかなと思いますが、明らかに固定してあるという感じのネジで少し気になりました。

最後にボタンのクリック感が弱いところ。
キーストロークが浅いせいなのかカチッというボタン感が少なく、ムニュッとした感じのボタンで押しているのか押していないのかよくわからないボタンでした。

本当にどうでもいい点としては防水ゴムキャップの下の部分は筐体の塗装が甘く、赤色がつききっていないように見えました。
ただティッシュで拭いてみると色が周りと同じ色になりました。製造過程でついたであろう謎の粉が残っているようです。

セットアップ

長期在庫のためか無反応でした。充電が必要です。
5V2Aの10W充電ができます。

SIMトレイはなにかもう1枚スロットがつけれそうですが、nanoSIMが1枚乗るだけです。
防水キャップの中なので気にはなりませんが赤色に塗装もされていません。
トレイを入れるときの上下がわかるように画面側にプリントがあります。ここはGOOD。

初期ではクラウドSIMに設定されており、まず何より先に物理SIMに切り替えるかが確認されます。
言語設定よりも先に来るため英語画面です。

こういうところが中華感…。

その後、言語選択をするなどしてセットアップ完了します。

SIMを入れるとPixelなどでプリセットされているようなメインブランド、サブブランド、主要MVNOのAPNが自動で出てきます。

ソフトウェア

ホーム画面からすべての機能にアクセスでき、逆に言うとこれだけの機能しかありません。

ホーム画面にはSSIDやパスワードが表示されており接続用QRコードの表示もできます。
変わった点としてはなぜか本機のIMEIも常時表示となっています。

AndroidベースのOSが搭載されていますが、Playストアなどはないためアプリは入れることができません。
ルーター周りのソフトウェアと音声翻訳アプリが入っています。

音声翻訳アプリはプライバシーポリシーはおろかどの翻訳サービスをバックに使っているかすら表示されないためいろいろと心配になります。
翻訳結果を見る限り、Googleなど大手ではなさそうでした。
翻訳精度はそこそこですがテザリング先のスマホでアプリを使うほうがいいかと思います。

Wi-Fiクライアントになることは一応出来ますが、ファームウェアアップデートにのみ利用でき翻訳機能の利用にはSIMが必要です。

ファームウェアは2023年9月11日のリリースのようでアップデートは一度も来てなさそうです。
ストレージは9.6GB空いていることになっていますが、入れるものも手段もないためただの無駄容量です。
USB接続するとマスストレージクラスのドライブが認識されますが、内蔵ストレージをマウントすることはできませんでした。

開発者モードに入る方法はわかりませんでした。
端末情報のシステムバージョンを連打すると数字を打ち込める入力フォームがあるので特定の番号をパスコードとして入れると開発者モードや隠しメニューが現れるのかもしれません。

速度測定と通信について

ある意味ここだけでいいであろう部分です。

UQとワイモバイル回線がそれぞれ2回線ずつあったので、同時刻・同サーバーにスピードテストをかけてみました。
測定機は、「iPhone15(4G直接接続)」と「motorola edge 60s pro(AIR-tra1経由 5Ghz帯で接続)」です。
5Gエリア外で測定しています。

まずはワイモバイル回線。

接続バンドなどもあるかと思いますが、上りに至ってはiPhoneより速かったです。

次にUQ。


こちらはなんと上り、下りどちらもiPhone直接接続を上回りました。
Pingに関してもボトルネックとなるWi-Fi区間があるにもかかわらず通信中のPingがLTE直接接続を上回りました。

特にキャリアにあわせたカスタマイズなどは行われていないはずですが、モデムはSoCについているQualcommモデムを利用していると思われるため普通のスマートフォンと同じような通信ができるものだと思われます。

IIJとしてはドコモ系とau系に対応。こちらの手持ちのSIMではUQ、ワイモバイル、楽天MNOで通信ができました。

今回はWi-Fi接続しましたが、USB接続をしホーム画面からUSBテザリングを入れるとUSBのネットワークアダプタとして認識されます。
Bluetoothテザリングはできません。

周波数を5Ghzと2.4Ghzが選べますが、屋外利用する場合は2.4Ghzにしておきましょう。

総評

980円ならアリです。とりあえず1台買っておきましょう。
冒頭にも書きましたが定価で買うものではないですし5000円くらいで中古を拾うなら富士ソフトやNECの中古モバイルルーターかローエンドのスマホの中古のほうが良いと思います。

重量が重いことから取り回しはあまり良くないため、使い勝手がいいとは言えません。
例えば車で移動するときに使うだとか固定回線のない場所でモバイルルーターとして使うのにはいいですが、カバンに入れて外で使うなどの用途には向きません。
固定回線にするにしてもLAN端子と電源を取り出せてキャップを開けなくても使えるクレードルがオプションでもいいのであるとよかったなというのが正直な感想です。